フジ住宅は、昭和49年に設立し、住宅や大阪に根差した家やマンションを販売する
ハウスメーカーです。
大阪では、積水ハウスやダイワハウスと並び、供給実績のトップ3に入るハウスメーカーであり、
地元密着の体制を貫いています。
では、そんなフジ住宅の評判や坪単価などを詳しく見てみましょう。
フジ住宅の特徴は?
◇ 特徴 その1 : 大阪で着工棟数No.1の分譲戦略
フジ住宅は、分譲を中心に販売しているようです。
大阪だと、建築するための土地を持っていない方も多く、
ご家族の要望にあった土地を見つけるのも大変です。
そのため、フジ住宅では土地販売と建物を一緒に販売することで、
多くの顧客を確保しているのでしょう。
同様の戦略で販売を行う地場の工務店も多いのですが、
フジ住宅はその中でもトップの販売棟数を誇ります。
◇ 特徴 その2 : 可もなく不可もない建物性能
建物で取り上げて紹介するような特徴はないようですが、
家に必要な基本的な性能は抑えているようです。
構造用面材によって耐震性を高め、最高ランクの等級3を取得できる家になっていますし、
断熱性についても、セルロースファイバーや吹付けウレタンによって、
断熱気密性を確保しているようです。
家を建てたい方のニーズをとらえた仕様は、
さすが大阪のハウスメーカーだと感じます。
◇ 特徴 その3 : 保証
瑕疵保証ですが、
地盤や建物については、10年間の保証で
ジャパンホームシールドやJIOに加盟しているようです。
独自で保証を設けるハウスメーカーよりは、保証範囲が小さくなる場合がありますが、
欠陥のない家を建てるために、第3者のより細かなチェックができる第三者機関などに
チェックを依頼するのもいいのではないでしょうか。
◇ 特徴 その4 : FXウッド工法
フジ住宅は木造軸組み工法を採用していますが、
現在では一般的な、柱に構造用合板を張り付け耐震性を確保する工法を採用しています。
これは独自の工法ではなく、
FXウッド(FXWood)工法という接合部に専用の金物を用いて緊結する
金物工法を採用しています。
独自工法でない場合、専用の金物を購入したり、
その工法を使用するための加盟金なども発生しますので、
家自体の価格が高くなる傾向があります。
ただ、こういった工法を使っている割には、安めの金額設定になっている印象です。
フジ住宅の評判
フジ住宅は、ネット上でも様々な評判を見ることができます。
巷にあふれるフジ住宅の評判や口コミから興味があるものを抜粋して
専門家としての意見を交え紹介します。
◇ フジ住宅の評判 その1 : 離職率の高さ
フジ住宅の評判の中で、離職率の高さが特に噂されています。
大手ハウスメーカーでも営業の出入りの多さはご存知の通りだと思いますが、
営業は売れないとクビになるのは仕方のないことなのでしょうか。
住宅を建てる方の中には、
「展示場に行って接客された営業マンの印象がいいから」
といった、営業マンの印象も家づくりのパートナー選びの判断基準に
入れているのではないでしょうか。
「言ったことをしっかりと実行してもらえるのか」
「質問に対して誠実に答えてくれるのか」
家づくりは不安なことや多くの疑問がでてきます。
そのため、ハウスメーカーなどに決めた場合
担当する営業マンに頼る部分が多くなってくると思います。
そんな営業マンが、家を建てる間に何回も変わってしまうと、
やはり不安が大きくなるものです。
「会社がしっかりしていれば」
「建てた家の面倒をしっかり見てくれるのであれば」
といった考え方もありますが、
ハウスメーカーの窓口として、お客様の要望や意見を会社に通してもらうのは、
その担当の営業マンの役割です。
一生に一度かもしれない家づくりに失敗しないためにも、家づくりのパートナー選びは
慎重に行って下さい。
それにしても、退社された方の恨みつらみがここまで書かれるハウスメーカーも
珍しい気がします。
それでも、販売実績を伸ばしているのには、相当な営業マニュアルが存在するのか
非常に興味深いところです。
◇ フジ住宅の評判② 建物の性能や仕様について
フジ住宅の営業の悪評とは対象的に、
住宅自体の満足度は高いと評判です。
価格に見合った仕様であったり、
新規分譲地を多く手掛けていることもあって街並みがきれいだったり、
そういったことが評判のいい理由なのでしょうか。
建物は、ごく標準的な仕様で、大きな特徴はないのですが、
こういった商品の方が万人受けするのでしょう。
◇ フジ住宅の評判③ 自由度の低さ
フジ住宅では、間取りや仕様などが選べる自由設計も選択できるようですが、
間取りの変更によって別途設計料がかかってきます。
また、打合せは数回程度で、基本的には、企画住宅の軽微な変更となっているようです。
耐震等級3や、入居後のメンテナンスのことを考えると、
間取りの自由度はある程度制限されるものですが、オプションとして用意されている
商品も少ないという評判です。
他のハウスメーカーでは各建材メーカーの住宅設備(キッチンやトイレなど)を
建てる方の要望に応じて取り付けできるようになっていますが、
フジ住宅では基本的に不可のようです。
価格を抑えるために制限を厳しくしているのでしょうが、
建てる家にこだわりを入れたい方にとっては、
あまり評判は良くないようです。
◇ フジ住宅の評判④ 顧客満足度日本一を目指す
フジ住宅では、ホームページでも
『分譲住宅の顧客満足度 日本一」
を目指すことが謳われています。
どのような指標で日本一を判断するのかなど厳しい意見もありますが、
顧客を大切にすることはどの業界でも同じでしょうが、
会社として取り組むことに対しては評価できるのではないでしょうか。
現在は、顧客ではなく、社内営業に奔走する社員の評判などが
巷に多く流れていますので、
今後どのように変わっていくのか期待したいところです。
フジ住宅の商品と坪単価は?
◇ フジ住宅の商品バリエーション
フジ住宅は、他のハウスメーカーのように
商品名を付けて販売するスタイルはとっていません。
「炭の家」
といった商品名で販売される家もありますが、
これは、北海道のホーム企画センターが販売する技術や工法を採用しているようです。
炭は、確かに化学物質の吸着や花粉などの除去には非常に効果的で、
いわば外から入ってくる空気を空気清浄器に通した清浄空気にできるといった
メリットがあります。
また、炭の吸放湿の効果も期待できるため、調湿も機械に頼りきる必要もありません。
ただ、空気清浄機もそうですが、定期的にフィルターを掃除したり交換したりしないといけません。
天井上や床下に入れた炭はメンテナンスフリーのような印象を与えますが、
ニオイや化学物質の吸着効果を考えると、建物がある限りその効果が持続するかというと
シックハウスなどの研究を長年行ってきた者としては、疑問が残ります。
イニシャルコストを調湿にかかるランニングコストや
空気清浄機を運転するイニシャル・ランニングコストで
何年で償却できるのか知りたいものです。
◇ フジ住宅の坪単価
フジ住宅の坪単価ですが、
50~65万円
となっています。
大手ハウスメーカーよりも少し安く、ローコストハウスメーカーや地場の工務店より
高いといった価格帯でしょう。
木造軸組みでは、平均的な価格帯だと思います。
フジ住宅以外のハウスメーカーの坪単価は
ハウスメーカーの坪単価比較をご覧ください。
フジ住宅が大阪で支持される理由
フジ住宅は、2009年度の販売戸数実績が大阪でNo.1になったようです。
大都市圏の大阪で販売実績が積水ハウスを上回るというのは、
評価すべき点だと思います。
われわれも大阪で新築を検討中の方へのアドバイスを行っておりますが、
大阪では、土地から購入して家を建てる方が多いため、
フジ住宅のように分譲地に条件付きとして販売するスタイルは
土地から検討される方にとってメリットが大きいのでしょう。
分譲地では、街並みが整ったところが多いですし、
その土地に移り住む方ばかりのことが多いので、
コミュニケーションをとりやすいといった居住環境の良さも
メリットとして挙げられます。
イギリスのように
街並みに対して価値が付加されて、物件価値が上がるような開発をすると
さらに購入者のメリットが大きくなると思うのですが、
そのためには、やはり後世に残していきたいと思えるような
特徴ある家づくりが条件となってくるかと思います。
今後は、土地と合わせた建物の特徴を打ち出して、
「イニシャルは高いけど、転売する時にも購入価格を超える値段で売れる!」
ような流れを作っていけるといいのではと思います。
定期借地権などの有効活用など、今後に期待できる試みを
大阪でNo.1の実績をもつフジ住宅がぜひ実践して頂けたらという期待を持っています。
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